心理科学研究科  実践臨床心理学専攻 2017年度
科目名 年次 期間 単位(時間) 区分
児童青年精神医学特論 2 前期 2 (30) 選択
担当者 松田 文雄(非)

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〔授業の目的・ねらい〕
児童青年精神医学は、子どもの精神発達の理解を基に様々な病態、問題行動を見立てる事が必要である。知識としての理解のみならず、実践に向け具体的な症例提示を通して、理解と具体的対応についても討論形式で講義内容に含めていく。
[講義方法]
各テーマに沿った内容を複数の受講者が当番制で報告し、質疑応答や討論を行いながら理解を深めていく方法で行う。内容としては、健康的な精神発達の理解、各疾患単位の観点と症状や問題行動の観点から検討し、見立てから治療・対応の具体策を意見交換しながら計画する。そして、学校や家庭に於ける精神保健や、関連諸機関との具体的な連携のあり方に関しても検討する。症例研究では、具体的な事例を提示し、具体的に実践に即して討論を深めていく。
〔到達目標〕
児童青年の心の問題を、精神発達、養育環境、家族関係、生物学的背景、疾患単位、症状と行動、地域、学校、社会といったさまざまな観点から理解し、具体的な対応を模索し、実践に結びつけていくための場とすることが到達目標である。
[授業方法の工夫]
毎回、受講者の中から担当者を決め、各テーマに沿って関心のあるテーマと観点を深く掘り下げて30分間の発表をする。発表内容に対して、受講者が自由に意見や疑問点を発言し、講師が実際の症例を紹介しながらさらに意見交換し、理解を深めるといった方法である。
〔授業の流れ〕
回数 授業の構成 具体的内容・要点 準備学習
第1回 オリエンテーション、児童青年精神医学の歴史 講義の進め方の説明と分担、児童青年精神医学概論の把握他を学ぶ。 児童青年精神医学の分野について歴史の把握をしておくこと。(60分)
第2回 精神発達 乳幼児期から青年期までの精神発達の理解と親子関係、家族関係他を学ぶ。 精神発達についてのさまざまな観点を予習すること。(60分)
第3回 神経発達症(発達障害) ASD、ADHD、LD、MR等の理解と対応、告知他を学ぶ。 精神発達の特性について予習すること。(60分)
第4回 いわゆる神経症的発症、不安症 チック、選択性緘黙等の病態理解と治療や保護者への対応他を学ぶ。 いわゆる神経症の病態レベルについて確認しておくこと。(60分)
第5回 統合失調症、抑うつ症、双極性障害 児童青年期発症の病理・病態の理解と治療方法、予後他を学ぶ。 精神病という病態レベルの認識を把握しておくこと。(60分)
第6回 パーソナリティ障害 さまざまなパーソナリティ障害と児童期境界例についての理解と、その治療を学ぶ。 パーソナリティとパーソナリティ障害の理解をしておくこと。(60分)
第7回 食行動障害 神経性無食欲症、神経性大食症等の理解と治療他を学ぶ。 摂食行動の理解をしておくこと。(60分)
第8回 解離症、身体症状症 病理・病態の理解と治療他を学ぶ。 病理・病態の理解をしておくこと。(60分)
第9回 強迫症、性別違和 病理・病態の理解と治療他を学ぶ。 こだわりと強迫症状の違い、性同一性獲得の理解をしておくこと。(60分)
第10回 不登校、ひきこもり、自傷行為 疾患単位ではなく、症状や行動の観点から理解する。 現象や表出された症状と、その背景との関係を予習すること。(60分)
第11回 素行症 診断と背景、少年犯罪や薬物依存、処遇他を学ぶ。 行動上の問題と背景との関係を予習すること。(60分)
第12回 治療総論 通院治療と入院治療、薬物療法、A-T splitting、プレイセラピー、家族療法他の理解と実際を学ぶ。 治療の概念を予習すること。(60分)
第13回 学校保健、連携、家族関係 健全な成育のための環境、援助のあり方についての理解他を学ぶ。 予防の概念を予習すること。(60分)
第14回 症例研究 実際の症例を呈示し、病理・病態、治療計画、予後、連携等について討論を行う。 治療者の役割や治療関係を予習すること。(60分)
第15回 まとめ 講義全体の振り返りを行う。 14回の振り返りをしておくこと。特に理解度が不十分と思われる部分の理解度を高めるための学習をする。(60分)
第16回 テスト 総合的に試験を行う。 授業全体を学習しておくこと。(60分)
〔評価基準〕
受講態度(授業の発言内容、理解度)(40%)、習得度(試験)(60%)
出欠席:欠席4回で認定不可
受講態度:疑問点や意見を積極的に述べる態度を評価する。【S40点、A30点、B20点、C10点、D0点】
備考:知識を得ることとその知識を実践に応用することの出来る積極的な姿勢を評価する。
〔教科書・参考図書〕
◎山崎晃資他(編著)『現代児童青年精神医学』永井書店 2012年
△浅井昌弘他(編)『臨床精神医学講座11 児童青年精神障害』中山書店 1998年
◎中根晃、牛島定信、村瀬嘉代子(編)『詳解 子どもと思春期の精神医学』金剛出版 2008年
△牧田清志(著)『改訂児童精神医学』岩崎学術出版社 1978年
△高橋三郎他(訳)『DSM-5精神疾患の分類と診断の手引き』医学書院 2014年
△融 道男他(監訳)『ICD-10精神および行動の障害、臨床記述と診断ガイドライン』医学書院 2001年  
〔履修要件〕
他研究科他専攻からの履修「可」


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